経済対策の主な項目

 政府が経済対策で盛り込む学校の情報通信技術(ICT)化で、全国の小学5年生から中学3年生がパソコン(PC)を1人1台使える環境を整備する案を検討していることが22日分かった。予算規模は4千億円に上る見通し。成田空港の新滑走路や鉄道の新線といったインフラ整備には少なくとも3兆円の財政投融資を活用する方針で、対策全体の財政措置は地方分を含め10兆円規模に膨らむ見通しだ。

 与党が来週まとめる提言を踏まえ、政府は12月6日にも経済対策を正式決定する。13日ごろに決める2019年度補正予算案と、20日決定予定の20年度当初予算案にそれぞれ必要経費を盛り込む。

与党内には国費だけで10兆円の投入を求める声もあり、今後の調整でさらに歳出規模が増える可能性もある。

 教育現場のICT化は、経済対策が掲げる「未来への投資」の柱。安倍晋三首相も13日開いた経済財政諮問会議で「(PCが)1人1台となることが当然だということを国家意思として示す」と発言した。

 現在の整備状況は自治体間で異なり、文部科学省によると、全国の国公立小中学校でのPC普及率は平均5・4人に1台にとどまる。学校の教育用PCや無線LANなどの環境整備を加速するとともに、学習用ソフトウエアの試験導入やICT活用を支援する専門家の活用など指導方法の改善も後押しする。

 佐賀県内では県教育委員会が2014年度から県立高で1人1台のタブレット型学習用PCを導入、武雄市も小中学生に1人1台ずつ整備している。文科省の調査では、県内の小中高の整備率は今年3月時点の速報値で1台当たり1・8人で、6年連続で全国1位になる見込み。一方で、小中学校では市町によって整備率に差があり、全国平均を下回る市町もある。

 財政投融資では、成田空港で28年度末までの完成を目指す新滑走路建設などに約4千億円を融資する方向だ。新名神高速道路の6車線化などの道路整備に1兆円程度を活用。大阪市を南北に貫く31年開業予定の新線「なにわ筋線」など都市鉄道や都市再開発、電線の地中化も行う。

 

【経済対策】政府が景気を刺激するために講じる経済財政政策。バブル崩壊後やリーマン・ショック後の経済立て直しなどで、歴代政権が手掛けてきた。公共事業や消費喚起策を盛り込むことが多く、年度途中に補正予算を編成して財源を確保するのが一般的。対策の規模は、国の追加歳出額と、地方自治体や企業などの支出も踏まえた「事業費」の二つの尺度がある。【共同】

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