英語の検定試験「GTEC」の過去の問題。生徒が傾向を確認し、対策を練るために使うこともある

 2020年度の大学入学共通テストへの英語民間検定試験の導入見送りを受け、佐賀県内の県立高校で、本番に備えたトレーニングと位置付けて12月に受ける予定だった民間検定試験をそのまま実施するかどうか対応が分かれている。唐津市の唐津東高は12月7日のGTEC(ジーテック)検定版の受験を保護者の負担軽減などを理由に取りやめた。別の10校では大学が個別試験(2次試験)で採用する可能性や学力向上を考え、予定通り実施する準備を進めている。

 英語の民間検定試験については、20年度に実施される検定試験が共通テストで活用される予定になっていた。県内の高校は今年12月のジーテックの検定を本番に向けた「模擬試験」のように位置付けていた。

 学校関係者によると、ベネッセコーポレーション(本社・岡山県)が実施するジーテックの受験料は1人1回6380円で、3千円程度の同社の模試と比べて倍近くの金額という。

 共通テストへの導入見送りが決まり、唐津東高は「保護者に負担をかけてまで受けさせる必要性はない」と考え、12月の検定を取りやめ、保護者にも13日に通知した。対象になる2年生は既に昨年1回、今年1回受けており「大学での活用が正式に決定した時点でさらに検定を受けるかどうかを決める。仮に必要になったとしても、来年以降の検定で対応できる」と話す。

 一方、予定通りに検定を受ける佐賀北高や小城高は「英語の学力や『読む・聞く・書く・話す』の4技能を測る上では意味がある」と説明している。

 ジーテックなどの英語民間検定試験は、20年度の共通テストには導入されないが、国立大は同年度の個別試験に採用するかどうかを29日に公表する予定。別の県立高校の担当者は、ジーテックの点数に応じて個別試験に加点してきた大学がある経緯を踏まえ「従来のように個別試験に生かされるなら、12月も受けた方がいい」という考えを示す。

 県西部の高校では、保護者や生徒から「本番が見送られたのなら12月の試験も取りやめ、返金してほしい」「部活があるから受けなくていいなら受けたくない」などの声も出ているというが、試験をキャンセルするには至っていない。

 ベネッセコーポレーション広報部は12月の検定のキャンセル状況について「日々、状況が変わっている。不確定な情報を公表することは誤解につながる」とし、件数などは明らかにしていない。受験を取りやめた学校への対応については「(受験料を)既に振り込んでいる場合は全額を返金する」と話している。

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