8月の記録的豪雨で鉄工所から流出した油の被害に遭った杵島郡大町町福母地区の農業再開へ向けた対策会議が19日、県庁で開かれ、土壌調査の結果、全体の95%の146カ所で作物の生育に影響がないと報告された。高い濃度の油が検出された4カ所については、詳細な調査をして土壌を入れ替え、来春からの営農に支障が出ないようにする。

 10月28日に実施した土壌調査の結果、ほ場153カ所(約42・8ヘクタール)のうち、83%の127カ所で油は不検出(土1キロ当たり100ミリグラム未満)だった。同様の油流出があった滋賀県のケースなどを参考に作物の生育に影響がある基準を230ミリグラムに設定。19カ所が現段階で基準を下回り、3カ所が来年4月までに自然分解で基準以下になる見込み。生育に影響があるレベル(469ミリグラム以上)は4カ所だった。

 現段階で生育に影響がない146カ所を除く箇所で対策を実施。4月までに濃度が下がる見込みの3カ所では石灰か硫安を散布する。濃度の高い4カ所は、今月中にも詳細な土壌調査を実施、土壌入れ替えの範囲や深さ、手法などを検討する。土壌入れ替えは復旧事業で農家負担はない見込み。

 県などは、早急に地元農家に説明し、意向を確認の上、対策を実施する。

 会議には県や大町町、JAなどの関係者ら約20人が参加。県農業試験研究センターの横尾浩明所長は「多くの人の努力が実り、被害は思ったより軽微だった」と話した。

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