ポイント還元率を調べ、どこでお得に買い物をするか1カ月の計画を立てる吉永さん

 消費税増税に合わせてキャッシュレス決済に伴い導入された「ポイント還元制度」は、事業者によって還元率が2%と5%となっている。クレジットカードでの支払いや、スマートフォンを使ったQRコード決済、電子マネーといった複数の支払い方法を駆使する子育てママを通して「キャッシュレス生活」の実情を見てみた。

 

 日常の買い物はほとんどキャッシュレスという、多久市で働きながら2人の子どもを育てる吉永香織さん(35)。携帯にダウンロードした五つのアプリとクレジットカードを使い分け、買い物と同時にポイントを取得している。「現金は保育園の支払いや100円均一ショップの買い物ぐらい。平均して月に1万円ほどポイントでキャッシュバックがある」

 情報収集は主にインターネットを利用する。子どもが寝ている間の「スキマ時間」を使い、定期的に経済ニュースやポイント還元などのキャンペーン情報に目を通す。1カ月前に情報を発表するといった各社のルールがあり、その時期を見計らって確認し、今後、どこの店でお得に買い物をするか手帳に書き込む。

 「注目してほしいとか、顧客を集めたいときに50%還元や1万円が当たるなど、会社によって力を入れる時期がある」と吉永さん。彼女の手帳には予定の他に「この期間はd払い」など支払いに使うアプリやクレジットカードの目印が1カ月先まで記入されていた。

 加えて「ここで解約」「Aのポイントでオムツ、Bのポイントで子ども服」など、無駄な出費を防止するリストやクレジットカードとQRコード決済をひも付けし、1回の買い物でどちらからもポイントが還元されるお得な支払い方法を探る。まるでキャッシュレス決済の最前線を行くようなメモがずらり。

 ポイント還元でお得に買えるため「ついつい『これも』と出費しがちな自分にダメと言い聞かせ、どのポイントで何を買うかのリストと解約する日は決めておく」と計画的だ。「たまったポイントで家族と映画や旅行など、楽しいことに還元している」と笑顔で語る。

 キャッシュレス生活の始まりは大学生の頃。佐賀と大阪を行き来する飛行機代を、カードで買い物をするとたまるマイルで支払おうと始めたのがきっかけだった。以降、日々の生活は徹底してカード払い。帰省代以上にポイントがたまり「国内の旅行が充実した」と振り返る。

 携帯電話のQRコード支払いは2年前から。コンビニで使え、高い還元率とプリペイド式という理由から利用し始めた。周りに利用している人がおらず、佐賀は店舗が限られ、対象店を探すのに苦労したが、少しでも必需品がお得に買えるならと挑戦した。しばらくすると他社も参戦。キャンペーンで還元率を高くしている会社を中心に広げ、1万円当たったこともある。

 そして今年10月。政府の消費下支え策が後押しし、還元対象店が急増した。対象店を確認しようと政府のアプリで調べたが「誤りが多い。ひとまず還元率の良いクレジットカードで今、様子をみている」。

 影響を受けた両親もキャッシュレス生活を送り、定期的に情報を共有している。「始めるなら早いほうが良い。もちろん安全性も確かめて」とアドバイスする。

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