九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の事故などに備え、唐津市が計画している離島7島へのヘリポート整備事業の着手が遅れている。市は、佐賀県を通じて国の補助金を利用する計画だったが、内閣府の指摘を受けた県が補助金申請を見送った。市と県は来年度の申請にむけて準備を進めている。

 7島には11月現在で1425人が暮らす。ヘリポートは松島、向島、高島の3島で未整備で、そのほかの4島もドクターヘリ用の小型のものしかなく、山中に立地するなど不便だった。そのため、島民の避難手段として空路を確保しようと全島に大型ヘリ用の離着陸場を整備する計画だった。

 市は、県を通じて国の「原子力災害時避難円滑化モデル実証事業」に応募。補助金で事業費全額を賄う考えで、採択を当てこんで本年度予算に適地の調査費1070万円を組んでいた。

 しかし候補地について、国から「ヘリの進入角度の要件を満たせるか」「土壌はヘリの重さに耐えられるか」などの指摘があった。県は「対応に時間がかかる」とし、本年度の補助金申請を見送った。市と県は国の指摘を精査し、来年度改めて申請する。市危機管理防災課は「島民の安全確保のためにも空路での避難手段は必要」と説明、「できるだけ早期の整備を目指す」とした。

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