講演する医師でジャーナリストの村中璃子さん=佐賀市神野東のホテルマリターレ創世

 子宮頸(けい)がんの撲滅を目指す公開講座が17日、佐賀市のホテルマリターレ創世で開かれた。医師でジャーナリストの村中璃子さんが登壇し、HPVワクチンに関する研究結果などを紹介しながら「接種はリスクとベネフィット(利益)を冷静に見比べて判断して」と呼び掛けた。

 HPVワクチンは子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスへの感染を防ぐ。副反応を訴える声を受け、政府は2013年6月から積極的な接種勧奨を控えているが、今も定期接種に位置づけられている。毎年約1万人の女性が子宮頸がんを発症し、約3千人が亡くなっている。

 村中さんは、名古屋市が女性7万人以上を対象に調査した結果などから「ワクチン接種と、副反応とされる症状の因果関係は証明されていない」と説明。被接種者約338万人のうち、副反応の疑いが報告され、未回復の人は186人(0・005%)であるという厚生労働省のデータを示した。その上で「情報を正しく見極め、命を守る判断をしてほしい」と語った。

 聴講した佐賀市の小田芳音(よしね)さん(66)は「卵巣がんで摘出手術を受けた。女の子の孫が4人いるが、自分のような思いはさせたくない」と話した。講座は佐賀県産婦人科医会と佐賀産婦人科学会が開き、約180人が受講した。

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