祐徳稲荷神社で結婚式を執り行い、祝福される新郎の山路健造さんと新婦のナッタモンさん(中央)=鹿島市古枝

境内で記念撮影する新郎山路健造さん、新婦ナッタモンさん=鹿島市の祐徳稲荷神社

 タイと佐賀の夫婦による結婚式が16日、鹿島市の祐徳稲荷神社で開かれた。タイから訪れる観光客に人気がある同神社で国境を越えた一つの縁が結ばれた。本殿で神事を執り行い、2人は出会った日の思い出の場所で幸せな未来を誓い合った。

 新郎は佐賀市高木町の山路健造さん(34)。佐賀県在住のタイ人のネットワーク「サワディー佐賀」の代表世話人を務める。新婦はタイ北部パヤオ県出身のナッタモンさん(36)。県内で暮らす新婦の姉の紹介で出会った。

 「国籍を問わず、互いに相談しやすい関係性をつくれるように」。2018年1月、国際協力のNPOで働く山路さんはタイ人やタイが好きな人がつながれる団体を設立した。新婦の姉が、活動に参加したことで縁が生まれた。

 サワディー佐賀は、神社の境内でタイ人観光客向けにボランティアガイドを行っている。ナッタモンさんが姉を訪ねて来日し、山路さんが神社を案内したのが出会い。帰国後は無料通信アプリのLINE(ライン)で連絡を取り合い、交際が始まった。

 「Su su ka!(頑張ってね)」。仕事が忙しい時にメッセージが送られてくる。「優しさに励まされた」と山路さん。プロポーズはタイに飛び、「あなたとずっと一緒にいたいです」とタイ語で申し込んだ。今春から2人は佐賀市で一緒に暮らしている。

 念願だった神社挙式。2人は和装に身を包み、親族やサワディー佐賀のメンバーの祝福に包まれた。本殿で三三九度の杯を交わし、鍋島朝寿宮司が幸せが末永く続くようにと祈願した。

 神社はタイで公開された映画やドラマのロケ地になり、15年ごろから訪日客が絶えない。鍋島宮司は「タイと交流を続けてきて、本当に素晴らしい一日を迎えられた」と感謝した。タイと佐賀の国際結婚式は初めて行ったという。

 式の後、山路さんは「2人でタイに関わることをやっていければ。外国人が住みやすい佐賀をつくる手助けをしていきたい」。ナッタモンさんは「少しずつ佐賀の暮らしに慣れてきた。温かい家庭を築きたい」と話した。

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