西岡一義さんと「春の小川」(80F)=佐賀市天神のぎゃらりぃふじ山

 佐賀市の日本画家、西岡一義さん(69)=日本美術院院友=が日本画展を開いている。「佐賀の自然に描かされている」とかみしめる西岡さんの絵は、ひんやりと柔らかな空気をはらんで生命の一期一会を捉えている。

 佐賀大教育学部在学中に、日本画家の徳岡神泉(1896~1972年)の作品に衝撃を受けた。以来、絵の深みを追求して描き続けている。暗いと評価されることもあったという作品は、技術を磨き風景を凝視するごとに澄み切った美しさが表出してきた。

 菜の花が咲き乱れる「春の小川」で描いた曲がりくねった川は、河川工事で直線になった。「きよらか」で水面に浮かぶ葉を落としたナンキンハゼは、塩害で枯れてしまった。「やがてなくなる景色を描き残すことも絵描きの責任」として、筆を運び続ける。

 作品の変化を「自然から自分が変えてもらった」として、「自然が主で、自分が従。死ぬ間際まで、佐賀の美しい風景を描き続けたい」と笑顔を見せる。

▼佐賀市天神のぎゃらりぃふじ山=電話0952(25)1877=で17日まで。

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