10月は消費税率引き上げで幕を開けた。「消費増税早分かり」(1日)では、軽減税率、キャッシュレス決済のポイント還元、持ち帰りとイートインの場合の違いなど、分かりやすく説明していた。消費税増税に関しては論説、評論など複数が掲載されていたが、今後も増大する社会保障費支出を見据えると、国として財政の中長期的ビジョンを具体的に示す必要があるように思う。

 「吉野氏ノーベル化学賞」(10日)は、日本人として誇らしい。21世紀に入って日本人のノーベル賞受賞が相次いでいるが、受賞者たちは口をそろえて日本の研究環境悪化を憂いている。日本は全方位で世界トップクラスを目指す国力をもはや有していないのかもしれないが、研究環境への支援はもっと拡充されるべきだと思う。

 「捜査の現場から 警察はいま 毒劇物捜査」(11日)は、興味深く読ませてもらった。刑事裁判では、証拠として自白を重視する時代から、科学的証拠の比重が高まった時代へと移行しようとしている。自白重視の姿勢が虚偽の自白やえん罪を生む温床となっており、科学的証拠の比重の高まりは歓迎されることだ。もっとも、いかに科学的証拠といっても、機械・機器を操作するのは人であり、混入や改ざんの恐れ、数値解釈の恣意(しい)性といった危険は依然としてある。操作、いや捜査する人は健全でなくてはならない。

 台風19号の被害は甚大だった。13日以降の被害に関する記事からは、地球温暖化に伴う降水量増加を見越して治水政策を国が転換しようとするさなか、近年の豪雨災害が発生していることを知った。国民の生命、身体、財産を守ることが国の責務の第一であり、われわれも治水政策の優先順位が高いことを自覚する必要があるだろう。また、全国的には台風19号に関心が移ってしまったが、8月佐賀豪雨被害からの復興復旧は途上であり、「Depthさが深掘り 復興で『地域力』を確認」(12日)のような続報に期待したい。

 「ラグビーW杯日本初8強」(14日)には興奮した。強豪国に惨敗していた時代を経て、今や世界に実力を認めさせたラグビー日本代表に拍手したい。地道な努力を積み上げていく作業は、きつく、大変だったことだろう。また、日本がホスト国としてラグビーW杯を成功させたことも素晴らしかった。

 「あの人の本棚」(25日)では、鍋島報效会主任学芸員の方を取り上げていた。佐賀県内で頑張っている人にスポットライトを当てられるのは地元紙ならでは。NHK大河ドラマで佐賀県を取り上げてもらうことを個人的に切望しているが、鍋島報效会の資料と主任学芸員の知見は大いに力になるはずだ。=10月分(おくだ・りつお、佐賀市)

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