2021年3月で閉鎖されることになった日立金属の子会社「サガテック」=鹿島市古枝の大村方工業団地

 「地元で再就職できるだろうか」。日立金属が、佐賀県杵島郡大町町の佐賀工場の操業停止や、子会社サガテック(鹿島市)の解散を明らかにした6日、転勤や離職を迫られる従業員からは暮らしへの影響を不安視する声が聞かれた。佐賀県や地元自治体は、離職者の支援に向けて動き出した。

 サガテックは1987年、鹿島市古枝の大村方工業団地に進出した。2017年に自動車関連の受注が上向き、大町町に分工場を設置し雇用も増やしていたが、21年3月に解散となる。

 正社員は約80人。約30年にわたって働いてきた男性は「あぜんとした。再就職先が見つかるか、従業員のみんなが不安に思っている」と話す。別の従業員は「業界全体が低迷し、今年も受注が減少していて納得する部分もある。それでも、転職して一からというのはきつい」と吐露した。

 大町町の日立金属佐賀工場の正社員約70人は別の事業所に配置転換される。30代男性は「配転先や条件を聞かないと、今後のことは考えられない」と戸惑いを隠さない。「妻も働いていて簡単には転勤できない。地元でいい職があるかどうか。何もかもこれからです」と言葉を絞り出した。

 自治体は情報収集を急いでいる。鹿島市商工観光課の担当者は「離職者に対して親会社のサポートがあるのか、市としても就職支援に向けて状況を確認したい」と話し、近くサガテックに聞き取りを行う予定だ。

 大町町の三角治副町長は「さまざまな面で町に寄与してもらってきた企業で非常に残念」とコメントした。県企業立地課は「ハローワークをはじめ、市町と連携して離職者の再就職を支援する」と話す。

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