「林姫」の塗り絵を手掛けた福本めぐみさん(右)。左は住職の妻美奈子さん=多久市多久町の西ノ原大明神

西ノ原大明神が参拝者に配布している塗り絵

 「安産の神」として知られる多久市多久町の西ノ原大明神が、守護神として祭る多久家の姫の塗り絵を作った。創建の由来や多久の歴史を広く知ってもらおうと、参拝者に無料で配布している。

 題材にしたのは、多久家の意に反して家臣の子を身ごもり、自害を迫られた7代多久領主多久茂堯(しげたか)の娘「林姫(りんひめ)」。西ノ原大明神は1837(天保8)年、10代領主茂澄が建立し、法華経を1文字ずつ石に墨書きした「一字一石経」とともに林姫の遺骨を供養したとされる。

 安産祈願や出産後のお礼参り、七五三などで県外からも参拝客が訪れ、林姫を題材にしたミュージカルや演奏会なども開かれている。

 姫の霊を鎮めるため、お堂の横に移築された等覚寺の小寺成文(じょうぶん)住職が、市観光協会元職員の福本めぐみさんに作画を依頼した。

 福本さんは「誰もが思い合う人と結ばれて安全に子を産み、たくさんの愛情が注がれますように」との願いを込め、悲劇の死を遂げた林姫を愛らしい姿で描いた。小寺住職は「願い事を託す修行の一つとして家族で取り組んでもらえたら」と話す。

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