千住博さんの陶芸作品を展示するギャラリーをつくった金子小百合さん=伊万里市大川内町の伊万里陶苑

ギャラリーに展示している千住博さんの陶芸作品=伊万里市大川内町の伊万里陶苑

伊万里陶苑で作陶する千住博さん=2001年、伊万里市大川内町

 伊万里市大川内町の伊万里陶苑は、世界的に著名な日本画家の千住博さんの陶芸作品を展示している。千住さんが18年前、伊万里焼の鬼才と呼ばれた澤田痴陶人(ちとうじん)(1902~77年)に魅了されて同陶苑を訪れ、インスピレーションを受けて手掛けた碗(わん)や皿など29点が並ぶ。

 痴陶人は同陶苑の創設者の一人で専属デザイナーを務めた。生前は無名だったが、97年にロンドンの大英博物館で日本人陶芸家として初めて個展が開かれ、一躍有名になった。自由でエネルギーに満ちた筆遣いは、他の分野の芸術家も刺激した。

 千住さんは2001年夏、「痴陶人と同じ環境で作陶をしたい」と同陶苑を2度訪れ、成形や絵付けをして約100点を制作した。一部の作品は千住さんの手元に残り、今年7月、「作品を生かすためにも伊万里で展示してほしい」と陶苑側に申し出た。

 作品は碗や皿のほかに陶箱や湯飲みがあり、いずれも富士山を描いた染付に金やプラチナで色絵を施している。同陶苑は工場にあるショールームを改装し、千住さんの絵画数点とともに展示している。

 金子秀樹社長(60)は「今では巨匠となった千住さんの貴重な陶芸作品。たくさんの人の目に触れてほしい」と呼び掛ける。展示を担当した妻の小百合さん(55)は「申し出があった時は驚いたが、痴陶人と伊万里焼の魅力をあらためて広める好機にしたい」と話す。

 観覧無料。希望者は予約が必要。伊万里陶苑、電話0955(22)8501。

このエントリーをはてなブックマークに追加