かしわご飯などが付いた清涼麺セット

 創業して66年の民芸茶屋シャロームは、外壁にツタが絡まり、レトロな雰囲気が漂います。店名のシャロームはヘブライ語で「こんにちは」といったあいさつの言葉で〝平安があるように〟という意味が込められています。現在地に移る前、ラーメン店時代から続くメニュー「清涼麺(チンリャンメン)」が1番人気です。

 清涼麺は青のりを麺に混ぜた自家製麺で、鮮やかな緑色が食欲をそそります。麺は弾力があり喉ごしが良く、かつおだしと昆布だしにしょうゆ、ごま油などを加えた中華風のたれに付けて食べると、ほのかな青のりの香りやごま油の香ばしさが口の中に広がります。単品だけでなく、サラダとかしわご飯、だしを取ったカツオと昆布のつくだ煮が付いたセットも人気です。

 当初は唐人町でラーメン店「北京千両」を営んでいましたが、道路拡張などのため1988年に移転しました。元々ラーメン店だけに、2~3時間かけて仕込んだ豚骨しょうゆ味のラーメンも人気。丁寧にあくを取ったスープはあっさりした味わいで、店主・江藤久人さん(71)は「スープまで堪能してほしい」と呼び掛けます。

 清涼麺は、冷暖房が完備されていなかった北京千両の時代に、夏場でも涼しく食べてもらおうと江藤さんの父親が考案しました。直接レシピを教わっておらず「自分で改良して最良の味を探してきた」。今では季節を問わず多くの客が訪れ、中には子どもや孫を連れて4代そろっての来店もあるそうです。

 幅広い年代の客に「変わらない味」と親しまれていますが、「時代に合わせてお客さんの味覚も変わるので少しずつ味を調整している」と江藤さん。「また来たい」「清涼麺を佐賀の名物として絶やさないで」といった声もあり、「娘が継ぐと言ってくれているが、80歳までは頑張りたい」ときょうも厨房(ちゅうぼう)に立ち続けます。

季節問わず、店で一番人気を誇る清涼麺(チンリャンメン)
「古くなるにつれて魅力が増す建物に」という思いを込めて設計したという店内
4本の苗から約30年の年月をかけて育ったツタが店の外壁に広がる
店主の江藤久人さん

=MENU=

 清涼麺は単品が620円(大720円)、セットは970円。ラーメンは単品が620円(大720円)、セットが970円。

 できるだけ化学調味料を使わない料理を提供しようと手間暇かけて仕込んでおり「手作りピザ」(870円)や「水餃子」(7個470円)の生地は手作り。おいしさを追及し石臼でひいた「臼挽コーヒー」は420円です。

DATA

[住]佐賀市巨勢町牛島576―37
[☎]0952(22)2522
[営]11:30‐21:00
[休]日曜
[P]8台
 

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