佐賀城本丸歴史館に寄託された佐賀藩士・小出千之助の史料=佐賀市の佐賀城本丸歴史館

 江戸時代後期にアメリカを視察した佐賀藩士・小出千之助(1832~68年)が記した「洋行日記」の原本などの史料数点が19日、佐賀城本丸歴史館に寄託された。大隈重信も写った写真の原板となるガラス乾板も含まれ、同館関係者は「幕末佐賀藩士に関わる貴重な発見があるのでは」と期待を寄せた。

 小出千之助は、城下の蘭学寮で語学を磨き、1860(万延元)年、幕府の遣米使節団の一人として渡航した。帰郷後、大隈重信らと共に長崎で英語学校の設置に尽力した。

 寄託の手続きのため、小出家の直系に当たる福岡市の小出直さん(94)ら、県内から北海道までの親類縁者約20人が同館を訪れた。小出直さんの娘の伴雅子さん(60)は、手続きを済ませると「洋行日記などの原本は劣化が進み、ガラス乾板はいつ破損しないか、どきどきしていた」とほっとした様子で語った。

 小出家の親類で、北海道開拓に加わった屯田兵の子孫・尾上満昭さん(79)=網走市在住=は「千之助の情報は少なく、今回寄託されたのは一次史料に当たる。調査とともに史料のデジタル化を進め、遠く北海道でもインターネットで閲覧できるよう整備してほしい」と声を弾ませていた。

 同館の学芸員は「寄託された史料は、早めに展示を考えたい」と話し、「幕末佐賀藩の新たな動きがあるか調査を進めたい」と意気込んだ。

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