念願の初個展を開いている龍仁窯の南森正仁さん=唐津市北波多の唐津草伝社

 唐津市北波多稗田で龍仁窯を構える南森正仁さん(71)の初個展が、北波多徳須恵のギャラリー「草伝社」で開かれている。花入、抹茶わん、酒器など多彩な約400点を展示。朝鮮、黒、斑まだら、白釉ゆうなどぬくもりを感じさせる器類が、古民家風の会場に溶け込んでいる。27日まで。

 南森さんは京都出身、大学時代に唐津焼に魅せられた。大手製薬会社に就職し、初任地は長崎であったことから佐賀県内の窯元や窯跡を巡った。その後、全国各地に転勤しながら各地で陶芸教室に通い、研さんを積んだ。56歳で早期退職し、唐津での作陶生活に入った。

 個展は作陶に続く念願だったという南森さん。花入はシンプルで無駄のないフォルム。掛け花入や一輪挿しも素朴な味わいを醸す。抹茶わんも重さや形状を意識するなど、自身が茶道や茶花をたしなむことから用途の美も追い求める。

 朝鮮唐津の富士型皿は雪と山の景色を融合させ、ひょうたんやウサギなどかわいらしい箸置きは釉薬の濃淡で立体感を表した。南森さんは「化粧がけした作品により多く取り組み、地味で控えめながらも自分の器が作れれば」と意欲を語った。

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