ラグビーのワールドカップ(W杯)が大会前の予想をはるかに上回る盛り上がりを見せている。日本代表はここまで3戦全勝の快進撃。きょうは8強をめざす大一番、スコットランド戦だ◆これだけ一体感あるプレーを見ていると、国籍というより、桜のジャージーを着ている選手が日本の代表なのだと納得する。15歳の時に日本にやってきたリーチ・マイケル主将をはじめ、同じ目標に向かう姿が紅白歌合戦なみの視聴率(サモア戦で最高46・1%)につながっているのだろう◆対するスコットランド。実は、もうひとつの熱気で盛り上がっている。それは英国からの「独立」だ。きっかけは英国の欧州連合(EU)離脱問題にある◆スコットランドは約300年前に南部イングランドと合併、連合王国の一部となった。だが、もともと独立志向が根強く、2014年にはその是非を問う住民投票を実施した。この時は55%が反対し英国に残留したが、その後、英国がEU離脱を決めたことで、独立国として新たにEU加盟を模索する動きが出てきているのである◆日本と8強を争うアイルランド代表も、英領北アイルランドとアイルランド共和国の合同チーム。英国がEUから離脱すれば国境問題が浮上してくる。離脱期限は大会期間中の31日。ボールの行方も離脱の行方も気になるばかりだ。(丸)

 

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