笹沢左保さんの全作品がそろう本棚の前で、イベントへの来場を呼び掛ける島ノ江修治館長=佐賀市富士町の笹沢左保記念館

笹沢左保さんの遺影と大ヒット小説「木枯し紋次郎」

デビュー時のペンネーム「笹沢佐保」名義の作品

12日からイベントが開かれる笹沢左保記念館

 佐賀市富士町などで暮らし、2002年10月21日に71歳で亡くなった作家・笹沢左保さんの命日にちなんだイベントと企画展が12日から21日まで、同町の笹沢左保記念館で開かれる。大ヒット小説「木枯し紋次郎」をはじめ、全作品がそろう本棚、紋次郎のテレビドラマにまつわる秘話を紹介するパネルなどで魅力を深掘りする。

 目玉は笹沢さんの全作品を並べた本棚。このほど出版社から単行本380冊をはじめ、文庫本などを含む1012冊がまとめて寄贈され、デビュー作「招かれざる客」(1960年)から年代順に並べて初めて展示する。

 寄贈を受けた本は大半が初版本。当初のペンネーム「笹沢佐保」名義の作品もある。ピーク時は月15本の連載を同時に手掛けていた笹沢さんの多才、多作ぶりがうかがえる。

 テレビドラマとしても人気を博した木枯し紋次郎。紋次郎役には中村敦夫さんが起用されたが「大スターだった田宮二郎が猛烈に売り込みをかけていた」など、当時の制作秘話もパネルで紹介。直筆原稿や笹沢さんの提唱で始まった「九州さが大衆文学賞」関連の佐賀新聞紙面も展示している。

 「紋次郎忌」と銘打つイベントは昨年に続き2回目。期間中は紋次郎のような衣装を身に着けたり、紋次郎を愛した女性の等身大顔出し看板などで記念撮影したりできる。

 同館の島ノ江修治館長(74)は「全作品がそろうボリューム感は圧巻。多いときは月に原稿用紙1千~1500枚を書いていた笹沢さんのエネルギーを感じて」と来場を呼び掛ける。

 入館料300円(5人以上は1人200円)。15、16の両日は休館。20日午前10時半からエッセイスト筒井ガンコ堂さんの講演もある。問い合わせはミサワホーム佐賀、電話0952(23)7141。

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