イライラ、神経質、突然の気分不良にお困りの方へ
秋から冬にかけての不調を改善

 秋が到来し、厳しい夏の暑さから解放され、ほっとしたのも束の間。秋雨や台風といった秋特有の天候と、冬にかけての空気の乾燥は、心身の不調の引き金になります。イライラ、突然の気分不良、頭痛、めまいなどに悩んでいたら、「漢方」を試してみませんか? 遠方からも多くの患者が訪れる馬島医院(佐賀市諸富町)の漢方専門医・馬島英明院長にお話を聞きました。

漢方でひも解く その不調の原因は?

日本の伝統医学「漢方」では、「気(き)(生命エネルギー)・血(けつ)(血液)・水(すい)(体液)」が体内をバランスよく巡ることで、臓器や器官が正常に働き、健康が保たれると考えます。逆に「気・血・水」のバランスが崩れると、心身に不調をきたすわけです。
とりわけ秋から冬にかけては、長雨や空気の乾燥がきっかけで、「水」の異常が起こりやすくなります。「水」が停滞、偏在、不足した『水滞(すいたい)』という状態になって、頭痛や胃もたれ、肩こり、関節痛など「何となく調子が悪い」という症状を引き起こすことになります。さらには突然の動悸(どうき)に襲われるパニック発作まで、さまざまな不調が表れるので注意が必要です。

秋冬に多い「水滞」が招く病気

『水滞』に起因する特徴的な病気を挙げてみます。

【天候病】
「雨が降る前は古傷が痛む」「台風が近づくとぜんそくが出る」「カラカラ天気になると喉が詰まる」などは天候病かもしれません。気圧・湿度の変化による自律神経の乱れが原因となり、頭痛や吐き気、神経痛、むくみなどを引き起こします。

【奔豚気病(ほんとんきびょう)】
 読んで字のごとく、体の中を「豚が走り回る」ような異常を感じる病気です。強い不安(恐怖、緊張、怒りなど)を感じると、胸に突き上げてくるような動悸や気分不良を起こし、パニック障害やヒステリー発作のような状態に。イライラしやすく神経質な人に多く見られます。

【フクロウ型体質】
 朝起きるのが苦手で、午前中は頭がぼーっとして体がだるく、生活に支障をきたします。ところが夜は元気で眠れない。また、めまい(脳貧血)や頭痛、肩こり、冷え、胃もたれ、倦怠感(けんたいかん)などの不調を常に抱えているのも特徴です。

しっかりとケア

こうした不調の多くは、一般的な病院では原因不明とされ、打つ手がないのが現状のようです。一方、漢方では水滞に起因する不調ととらえ、しっかりとしたケアを行います。たとえば「苓桂朮甘(りょうけいじゅつかん)湯(とう)」は水滞を改善する代表的な漢方薬です。「水」の流れを良くして余計な水分を取り去るとともに、「気」の巡りを整えて精神を安定させます。
ただし水滞のような症状であっても、「気」の不足など原因が他にある可能性も考えられます。また、漢方薬でも服用を誤ると副作用が出ることも。必ず知識と経験が豊かな「漢方専門医」(東洋医学会認定)に相談しましょう。

効果的な処方には適切な診察が必要

漢方は現在、西洋医学でも積極的に活用され、がん治療後の体力回復や認知症・更年期障害の症状緩和など、さまざまな医療に役立っています。また、漢方薬にも保険が適用され、経済的な負担も軽減されました。
当院では西洋医学と漢方、それぞれの利点を生かした治療を行います。漢方の診察の特徴は、患者の心身の状態を「見て・聞いて・触って」確かめること。当院が電話相談を受け付けないのは、十分な診察をするためです。病名ごとに画一的な処方はせず、一人一人の体質や症状を見極めた上で、最も効果的な〝オーダーメード〟の漢方治療を行います。
受診の際は「おくすり手帳」など、服薬歴や病歴、サプリの利用歴が分かる物をご持参ください。長引く不調も諦めないで、根気よく改善を目指しましょう。
 

馬島医院 院長

 

馬島 英明

ましま ひであき 東京医科大学卒業。1982年、佐賀医科大学外科学、消化器一般外科入局。87年、詐害か大学外科学助手。91年、医学博士取得。同大学消化器一般外科医局長を経て、94年1月に馬島医院を開業。日本外科学会認定医。2006年12月、社団法人日本東洋医学漢方専門医試験に合格。西洋医学と東洋医学を取り入れた医療を実施し、毎年学科腕発表。本年度も3回の発表を予定している。

 

 

 

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