子育てや人権教育のあり方などを話す尾木直樹さん=佐賀市文化会館

 第30回差別と人権を考える佐賀県民集会が27日、佐賀市文化会館で開かれた。「尾木ママ」で知られる教育評論家の尾木直樹さん(法政大学名誉教授)が講演し、子育てや人権教育のあり方などを説明しながら「相手の気持ちを読み取り、共感することを心掛けてほしい」と呼び掛けた。

 尾木さんは、独特の優しい語り口でユーモアも交えながら「人権を守るには一人一人の努力が求められる」と訴えた。家庭の体罰や学校のいじめも挙げ、「差別の問題にも通じていて、感性を研ぎ澄まして早く認知することが防止につながる」と指摘した。

 子育てで子どもに問題が起きた場合の対応もアドバイスし、子どもの弁解を聞いて相づちを打つ大切さを説いた。その上で、「これからの教育は子どもの人間性を高める『人間力』を育てることが重要になる」と強調した。

 部落解放同盟東京都連合会品川支部支部長で食肉処理業務に携わる高城順さんも講演した。学校で食肉処理の様子を収めた映像を子どもに見せるのに教員が難色を示した経験を語り、「仕事にしている人の思いは考えていない。それが差別につながる」と述べた。人権などに関する正しい知識を持つ必要性も示し、「差別を相手に気づいてもらうために声を上げ続けなければならない」と理解を促した。

 集会は部落解放・人権政策確立要求佐賀県実行委員会が主催し、自治体や学校、企業の関係者ら約1500人が参加した。

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