九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)を巡り、運転差し止めを認めなかった佐賀地裁の仮処分決定を不服として佐賀など九州・山口の住民らが申し立てた即時抗告審で、福岡高裁(山之内紀行裁判長)は25日、認めるかどうかの決定を出す。住民側はテロ対策を巡って追加主張しており、司法判断が注目される。

 新規制基準で設置が義務付けられたテロ対策施設「特定重大事故等対処施設」(特重施設)について、原子力規制委員会は今年4月、猶予期間内に設置されない場合は原発を運転停止させる考えを示した。住民側は即時抗告審で、玄海3、4号機の特重施設設置はそれぞれ2022年8月、同9月の期限を超過する可能性があると指摘、「期限までに設置できない基準不適合の原発は操業を禁止しなければならない」などと主張している。

 テロ対策のほか、火山の噴火リスクや避難計画の実効性、重大事故対策なども争点で、2018年3月の地裁決定は「安全性に欠けるところは認められない」として却下している。

 即時抗告を申し立てたのは、玄海原発の操業停止を求める訴訟を起こしている「原発なくそう!九州玄海訴訟」(長谷川照原告団長)に加わる住民ら71人。別の住民らが同原発の運転差し止めを求めた仮処分の即時抗告審は、福岡高裁が今年7月に棄却している。

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