九州新幹線長崎ルート新鳥栖―武雄温泉間の整備方式を巡り、見解を示した山口祥義知事(中央)=県議会棟

 九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖ー武雄温泉)の整備を巡り、佐賀県の山口祥義知事は19日、国土交通省が参加を求めている4者協議に関し、「さまざまな整備方式の選択肢について、時間をかけてゼロベースから議論すべき」との見解を示した。フル規格での整備が前提ならば応じないとも明言しており、協議に参加する条件を示唆したとも取れる。

 9月定例県議会の一般質問最終日、古川裕紀、藤木卓一郎両議員(いずれも自民党)の質問に答えた。4者協議は与党プロジェクトチーム(PT)が8月、国交省に対して佐賀、長崎両県とJR九州の関係4者で開くよう求めた。

 山口知事は、県が過去に合意したリレー(対面乗り換え)方式、在来線の線路幅で走るスーパー特急、フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の可能性を探る協議ならば「否定しない」と答弁した。これまでに検討したことのないフル規格やミニ新幹線も含めた協議であれば「時間をかけてゼロベースから幅広く議論する場でなければならない」と強調した。

 古川議員が「議論のテーブルに着くべき」とただすと、山口知事は「今の状況はフル規格での整備を掲げる与党の方針に基づく4者協議の場であり、フル規格を実現するためと考えるのが自然。フルと書かれたテーブルに着くこと自体が大きな意味を持つし、引き返せなくなる。応じるつもりはない」と答えた。「私がイニシアチブを持って協議を切り開く立場ではない」とくぎを刺した。

 答弁後、山口知事は記者団に対し「国交省は与党の(フル規格での整備が適当という)方針を重く受け止めるとしており、そこが(4者協議の趣旨として)どう整理されるかだ」と述べた。

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