「葉隠の始まり」と題したフォトジャーナリストの大塚清吾氏(奥側左)の講演会=佐賀市与賀町の山口亮一旧宅

 フォトジャーナリストの大塚清吾氏(72)が塾長を務める歴史や美術の勉強会「青雲塾」が14日、佐賀美術協会初代会長を務めた山口亮一の生家(佐賀市与賀町)で開かれた。大塚氏が「葉隠の始まり」と題して講演し、「葉隠」を口述した山本常朝が祖父の中野神右衛門を武士の理想像として念頭に置いていたのではないかという持論を披露した。

 講座では冒頭に大塚氏が「誰も葉隠の由来について調べていない」と指摘。その上で、葉隠を聞き書きした田代陣基が山本常朝を訪ねた時期は、山本常朝が祖父の中野神右衛門の年譜をまとめていた時期と重なると説明した。

 大塚氏は「常朝の隠居から10年という、このタイミングに意味がある。年譜をまとめる作業が進み、常朝自身、誰かに語る準備ができていたのだろう」と指摘。祖父の中野神右衛門は文禄の役(朝鮮出兵)にも参加した武士で、「武士道とは死ぬことと見つけたり」に代表される葉隠の激しさは「常朝が祖父の姿を思い描いていたからではないか」と推測した。

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