佐賀県や商工団体が、県内の中小企業などを対象に実施している事業承継診断で、「後継者がいない」と答えた事業所が全体の36・4%に上ることが18日、分かった。県は「価値ある経営資源を有した事業所を将来に残すことが重要」として、年内にも事業承継のマッチングサイトを運営する民間企業や県内の金融機関と連携協定を結び、支援体制を強化する。

 県議会の一般質問で西久保弘克議員(自民党)が事業承継支援の現状を尋ねた。

 県によると、2017年度から事業承継支援員を県内の各商工団体に配置し、事業者を個別訪問して現状や課題を把握する診断を実施している。3カ年計画で約1万5千件を対象としているが、今年8月末までに5214件を診断し、このうち36・4%に当たる1900件が「後継者がいない」と答えたという。

 県内では国が佐賀商工会議所に委託する形で、15年9月に県事業引継ぎ支援センター(佐賀市)を設置し、今年8月末までに429件の相談があった。このうち38件は第三者への事業承継が成立した。

 県の澤田斉司産業労働部長は「第三者への事業承継は増加傾向にあるが、支援センターだけでは十分に支援できない。取り組みを充実させる必要がある」と答弁し、具体的な施策として、年内に事業承継のマッチングサイトを運営する「バトンズ」(本社・東京都)と県、県内の8金融機関で連携協定を結ぶとした。

 県内の事業所に幅広くサイトに登録してもらうことで、支援センターを通さなくてもマッチングできる環境を整える。バトンズのノウハウを生かし、第三者への事業承継を支援できる人材の育成にも取り組むという。

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