アライグマによる農作物被害の防止策についての研修会。アライグマの生態も紹介された=小城市のドゥイング三日月

 農作物に被害を与えるアライグマへの対策を学ぶ研修会が11日、小城市三日月町で開かれた。行政やJA関係者、農家など約80人が参加。専門家がアライグマの生態について説明した上で、被害を減らすには、農作物の残りなどを放置せずに「食べさせない、住まわせない」環境づくりが大切だとアドバイスした。

 野生鳥獣による佐賀県内の農作物被害額は、ピークだった2002年の約5分の1に減少、昨年は1億4400万円だった。イノシシの被害が大幅に減る一方で、アライグマを含む中型哺乳類の被害は1300万円で横ばい。アライグマの捕獲頭数はこの10年で20倍近くに増えており、早急な対策が求められている。

 研修会では、アライグマはペットが野生化した外来種で、県内では果樹を中心に被害が目立つと県の担当者が報告した。この後、長年アライグマを研究する埼玉県農業技術研究センターの古谷益朗部長が、雑食性のアライグマの生態を解説した。被害対策は「集落内から餌となる食べ物を除去し、繁殖場所となる廃屋や神社などに侵入できないようにすることが有効」と助言し、捕獲と合わせて総合的な対策を取ることが重要と話した。

 古谷部長は、自ら開発したという侵入防止の電気柵も紹介。アライグマの探索行動を逆手にとったもので、設置が簡単で農作業にも支障が少ないと話した。

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