佐賀県内を襲った記録的な大雨の影響で、佐賀鉄工所大町工場(杵島郡大町町)が管理していた油の流出を巡り、現地で調査をした杵藤地区消防本部(武雄市)は10日、約11万3千リットルの油が工場内に流出していたと発表した。県は工場外に流出した油の量を約5万リットルとしていたが、同消防本部はその量を「不明」とした。

 同消防本部は8月28日午前、工場からの油流出を覚知。9月3日に総務省消防庁と合同で現地調査を実施した。その結果、熱処理装置の油槽タンクに入っていた焼入油11万130リットルと、金属加工油2980リットルが工場内に流出したことが判明。同日夕方には、大町町の防災対策連絡会議で報告していたという。

 県によると、河川砂防課が佐賀鉄工所に確認し、8基の油槽に入っていた計約9万リットルのうち約5万リットルが流出したという回答をもとに8月29日に「5万リットル」と発表したとしている。これに対し佐賀鉄工所は「誰が対応したか分からないが『約半分くらいが流出した』と答えたために約5万リットルという数字になったと推測している。消防の調査と同様に、外部への流出量は分からない」としている。

 県には同消防本部から9月10日に調査結果の報告があったという。県環境課の吉村弘美課長は「冠水した地域には(油が)出ていたとしても、その量は分からない」とし、「県としては推定量を出したいと考えているが、それが分かるかどうかは不明」と話す。県によると、鉄工所には水質汚濁防止法に基づく事故届を行う義務があり、杵藤保健福祉事務所が7日に受理。内容の確認を進めている。

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