掛け分け技法による「銹青磁染付壺文皿」を手にする十四代今泉今右衛門さん=有田町の今右衛門古陶磁美術館

 今右衛門古陶磁美術館の秋の特別企画展「Celadon 秘色の世界に魅せられて 『鍋島青磁』の美と技」が12日、有田町赤絵町の同館で始まった。掛け分けの技法で青磁釉(ゆう)を部分的に使うなど、鍋島特有の手間暇をかけた56件60点が並ぶ。館長の十四代今泉今右衛門さんは「青磁を鍋島らしい斬新なデザイン感で取り入れている」と魅力を語る。12月22日まで。

 所蔵する1660年代から18世紀ごろまでの鍋島青磁を展示。秘色とされる青磁は青磁釉が全体に掛かった作品が多い中、鍋島では初期から一つの色としてデザイン性を高める使い方をしてきたという。初期から18世紀の初頭までの最盛期には、縁や絵柄、文様の背景に部分的に使う掛け分けの技法が見られる。

 「銹(さび)青磁染付壺(つぼ)文皿」(17世紀後期)は、二つの壺をそれぞれ銹釉と青磁釉で、背景を透明釉で掛け分けており、壺から噴き出す水の様子とともに独特の意匠が光る。他に鍋島特有の手法として、青磁釉の上に染付を施し、さらに青磁釉を重ね、最後に赤絵を描いた皿も並ぶ。青磁釉を全面に掛けた作品も彫刻や変形に手間がかけられ、見応えがある。

 観覧料は一般500円、高校生以下無料。11月22日午前11時と午後2時から、今右衛門さんによるギャラリートークを開く。月曜休館(祝日の場合は翌日)。問い合わせは同館、電話0955(42)5550。

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