刈り取った稲を掛け干しする久地井さん=佐賀市富士町大串の「西の谷の棚田」

 残暑厳しい中、山間部では稲穂がこうべを垂れ、実りの秋を迎えている。佐賀市富士町大串の「西の谷の棚田」では、9月に入り稲刈りが始まった。脱穀機能がある機械での収穫が進む棚田で、刈り取った稲を天日で乾燥させる“掛け干し”をする1枚の田んぼに目が留まった。

 90アールで米を作る久地井義治さん(81)が、もち米を植えた3アール分だけを手で刈り取り、わらで束ね、組んだ竹に掛けていた。「昭和の頃は掛け干しする家がたくさんあったけど、機械で刈るようになって、すっかり減った」と久地井さん。集落でもわずかに残る光景となっている。

 手間は掛かるが「自然乾燥することで、米がおいしくなる」という。1週間ほど干して脱穀し、わらはしめ縄作りや秋祭りなどで使われる。

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