浸水の被害があった住宅を訪れ、住民に困り事を聞く保健師たち=杵島郡大町町

 記録的豪雨で浸水や油流失の被害があった武雄市や杵島郡大町町で、特に被害が大きかった世帯や高齢者世帯を中心に県内の保健師が訪問し、住民の心身の健康状態をチェックして支援につなげる活動を展開している。

 「病院まで通えますか」「油のにおい、大丈夫ですか」。9日には保健師4人が大町町で油流出の被害があった地区を訪れ、一軒一軒を回った。持病や体調の変化、薬の不足など生活での困り事を聞き取っていた。

 3人家族で住む40代の女性は「父が認知症で、被災して環境が変わったので体調を心配していた。保健師の方が来てくれるのは心強い」と語った。

 県は、武雄市と大町町を除く18市町に保健師の派遣を要請し、武雄市では5日から、大町町では6日から各戸を訪問。これまでに県と市町合わせて延べ50人が集まった。

 住民からは不眠や便秘、高血圧などの不調の声が上がっているという。県医務課の中島歌与子技術監は「不調に対して薬だけを届ければよいわけではない。栄養バランスを欠いた食事や不眠が続いて、生活リズムが変わることが不調につながる」と環境の変化による影響を懸念。「自宅に戻ると、支援の目から漏れる部分もある。住民のニーズを把握して解決につなげたい」としている。

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