佐賀労働局の総合労働相談コーナーに寄せられた職場のハラスメントに関する相談が、2018年度は過去最多の780件に上った。「うちには産休や育休はないと言われた」など、妊娠・出産、育休に関する相談が寄せられた。労働局は、ハラスメントへの関心や理解が深まり顕在化していることも、数値を押し上げた要因の一つとみている。

 佐賀労働局によると、全相談件数は9206件で、全体では前年度より7・6%減った。一方でそのうち、パワハラを含む「いじめ・嫌がらせ」に関する相談は2年連続増加し、前年度比2・7%増の561件、セクハラ・マタハラなどに関するものは3年連続増加し、同15・3%増の219件だった。

 セクハラ・マタハラの中でも急増したのは「妊娠・出産、育児休業等を理由とする不利益取扱」。1・8倍の91件となり、過去5年間で最も多かった。

 佐賀労働局雇用環境・均等室によると、産休や育休を相談した労働者が、勤め先から「取ってもいいんだけどね…」と含みのある言い方をされ、取りづらい状況になったほか、「自分が休むと(増員して対応ではなく)同僚にしわ寄せがいくことが見えているので、取りにくい」といった声が寄せられた。

 「(労働局が)会社に自分の声を伝えると、いられなくなる。困っていることを、聞いてもらうだけでいい」という人もいたという。

 セクハラに関しては、事業主が「それくらいでセクハラか」と開き直るケースもあり、労働局の担当者は「社会的な認識が深まりつつあるものの、制度が行き渡っていない課題もある」と指摘し、被害に遭った労働者に「一人で抱え込まずに相談してほしい」と呼び掛けている。

このエントリーをはてなブックマークに追加