佐賀牛の革を使用したグラブの開発を立野利宗さん(左)に報告した中島輝士さん=神埼市内

佐賀牛の革を使って作られた「THANK」のグラブ

 吉野ヶ里町出身の元プロ野球選手が、佐賀牛の革を使った硬式グラブを開発し、9月上旬から本格的な販売を始める。国内外でプロ野球の選手や監督などを務めた中島輝士さん(57)が製作に携わり、商品名は「Gabai leather(がばいレザー)」。中島さんは「今までなかった佐賀牛を使ったグラブを作りたかった」と完成を喜ぶ。

 中島さんは、柳川高(福岡)で甲子園に出場。1988年にはソウル五輪で銀メダルを獲得した。プロ野球では、日本ハム(現北海道日本ハム)で選手やコーチとして活躍し、台湾のチームでは監督も務めた。

 友人から「新しいグラブのブランドをつくってみないか」と声を掛けられ、今年1月にスポーツ用品の開発などを手掛ける「THANK(サンク)」を立ち上げた。「大きなインパクトがなければいけない」と考え、佐賀牛の活用を思いついた。ただ「革が硬く、薄かった。辞めようと思ったこともあった」と何度も失敗を重ねた。

 7月に商品が完成。8月中旬に「佐賀牛」のブランド化に尽力した立野利宗さんを訪ねて報告した。「佐賀牛というワードを勝手に出してはいけないのではないか」と不安を抱えていたが「喜んでもらえた。『どんどん佐賀牛の名前を出して』と言われた」と胸をなで下ろした。

 グラブは黒とオレンジの2色で、投手、内外野用が5万6千円、捕手と一塁用が5万8千円。試作段階で使用したコーチなどからは「捕球時にいい音がする」と評判は上々だという。

 中島さんは「国内にとどまらず、日本の職人の技術をアピールしたい」と、監督などを務めた台湾や韓国でも広めることを目指し、「ふるさと納税の返礼品としてもPRしていきたい」と話している。

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