武雄市北方町は中心部が広範囲に冠水。孤立したアパートの住人が県警のボートで助け出された=28日午前11時20分ごろ

 佐賀県武雄市北方町や杵島郡大町町では、水が引かず、多くの人が孤立した。警察や自衛隊がボートで救出にあたり、食事などの物資を運んだ。

 武雄市北方町は国道34号周辺で広範囲に冠水した。武雄北方インター東側の2階建てアパートは1階まで水が入って出られなくなり、県警がボートを出して助け出した。

 2階に住む家族4人は午前11時20分に警察に救助され、ホッとした表情を見せた。「午前4時ぐらいにまず駐車場が水につかり、あとはどんどん水が増えていった。1階の人も避難してきて13人で助けを待った。不安はなかったが車が…」と、一時は屋根まで水没した車を心配した。

 また冠水した道路で孤立していた3人を、被害調査で付近を飛行していた海上保安庁の鹿児島航空基地所属ヘリが駆け付け、つり上げて救助する場面も。

 別の親子は自衛隊に救助され、靴下姿で「浸水は平成2年の大雨以来。水が来るのが早くて2階に電気製品を上げるひまもなかった。命が何よりだからしょうがない」と話した。

 大町町では町西部の福母地区を中心に約200世帯が浸水した。町内で油流出事故があったため排水機が動かせず、国道34号も終日通行止めになった。

 役場に救助要請があっても、道路冠水で行けなかったり、ボートや職員が足りず、早期対応できないケースがあった。夜に入っても20~30人ほどの救助が必要で、3台に増えたボートを使って避難所への搬送を続けた。

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