平藪健さん「ようこそ希望の島」(F100号、油彩)

中村良博さん「JUKAI」(S100号、アクリル)

大石惠三さん「ひとり(雪の操車場)」(P130号、油彩)

 「創造的な個性の発現」を掲げる美術団体「二紀会」の佐賀支部展(平方和善支部長)が、佐賀市の県立美術館で開かれている。10月に東京で催される本展への出品を目指して、仕上げの段階まで制作した作品28点を展示している。

 会員21人が、洋画の新作を出品。このうち、昨年の本展で準会員最高の優賞に選ばれた大石惠三さん=鳥栖市=の新作「ひとり(雪の操車場)」(P130号、油彩)は、かつての鳥栖駅周辺をモチーフに、雪の中にたたずむ寡黙な男の姿を描く。背景の鉄塔にともした明かりが、空間的な広がりを与えている。

 中村良博さん=白石町=の「JUKAI」(S100号、アクリル)は、ビル群をのみ込む樹海をリアルに表現した。樹木を緻密に描き込み、圧倒的な生命力にあふれる。

 平藪健さん=佐賀市=の「ようこそ希望の島」(F100号、油彩)は、そびえ立つ摩天楼と、空中へと伸びる道路で構成した未来都市。ただ、全体を覆う煙った画面表現は廃虚を想起させ、私たちの文明が抱える危うさをも突きつける。

 関連イベントとして、24日には二紀会委員で、筑波大学教授の内藤定壽氏を迎えた公開批評会を開く。25日は内藤氏が「油絵の具とアクリル絵の具こんな使い方もあるんです-表現の可能性を広げる技法」と題して講演する。

 平方支部長は「全体に色数が減った印象はあるが、それぞれに個性豊かな作品がそろっている。批評会や講演も一般公開するので、会場に足を運んでほしい」と話している。

 ▼「二紀会佐賀支部展」は佐賀市の県立美術館で、25日まで。公開批評会は24日午後2時~同4時半。講演は25日午前10時~正午。いずれも観覧自由。  

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