台風10号によるJR各社の主な計画運休(15日分)

 台風10号の接近で14日、JR各社がお盆のUターンラッシュを迎える15日の新幹線や在来線の「計画運休」を相次いで決めた。計画運休が需要のピークに重なるのは初めてで、決定前の13日から可能性を前倒しで周知する動きも。過去の計画運休で乗客の混乱を招いた教訓から、国土交通省は48時間前には可能性を示すよう求めているが「気象予報の精度を考えると難しい」との声も出ている。

 JR西日本が山陽新幹線新大阪―小倉間の終日運休を公表したのは14日午前11時ごろ。11日から、運行情報を伝える公式ツイッターで台風接近により運休や運転見合わせが見込まれると周知を始め、実施2日前に当たる13日の午前11時20分ごろには運休の可能性があると発表した。

 山陽新幹線と直通運転する東海道新幹線でも、13日夕にはJR東海が新大阪駅での折り返し運転になる可能性があると発表。JR四国は13日午後、在来線が15日は終日運休の可能性が高いとホームページで告知した。

 多客期だけに計画運休の影響は大きいが、当日に運転を見合わせたり、列車の立ち往生や駅での足止めが起きたりすれば、混乱が広がる危惧もある。JR西の担当者は「早めに予定を変更してもらえるよう、2日前に運休の可能性をお伝えした」と話す。

 前倒しが広がる背景には、昨年9月に台風24号が接近した際、JR東日本が首都圏で実施した大規模な計画運休がある。首都圏全域では「確認できる限り初めて」(同社)で、案内は当日の実施8時間前だった。乗客に混乱を招いたとの反省から、国交省は今年7月に示した指針とモデルケースで、48時間前に計画運休の可能性を公表し、24時間前に詳細な情報を提供するよう求めた。

 ただ、JR東日本は気象予報の精度から48時間前は難しく、可能性を示すのも前日が精いっぱいとの立場だ。同社の関係者は「台風の進路が変わった場合、早めに知らせることが逆に悪影響を与える懸念がある。特に首都圏では影響が甚大だ」と説明する。

 今回のJR西の対応について、JR九州の関係者は「影響が大きいのに、きっちり事前告知したのはさすがだ」と評価。一方、JR東日本の関係者は「絶対に48時間前が無理だというわけではない。JR西のやり方や効果を検証し、今後に生かす必要がある」と注視している。【共同】

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