原爆の犠牲になった同級生の慰霊碑に手を合わせる(左から)池田和友さん、中野隆三さん=伊万里商高

 伊万里市の伊万里商高で9日、長崎原爆の犠牲になった生徒の慰霊祭が開かれた。同級生や遺族、学校関係者ら30人が慰霊碑に黙とうをささげ、平和な時代が続くよう祈った。

 同校(当時は伊万里商業学校)の生徒約80人は74年前、学徒動員先の長崎市内で被爆し、13人が程なく亡くなった。同級生らが学校のそばに慰霊碑を建て、毎年集まって追悼しているが、参列者は年々減っている。

 慰霊祭では、深町俊善校長が「被害者の体験や平和への思いをしっかり学び、次世代の一人一人に原爆の恐ろしさを伝えていきたい」と誓い、生徒会長で2年生の筒井智士さんが「私たちは、志半ばで命を落とされた先輩方の魂が安らかになるような世の中を築いていく」と力を込めた。

 この日、参列した同級生は2人。中野隆三さん(89)は「今、核廃絶の動きがいい方向に進んでいるとは思えないが、被爆体験を子どもたちに伝えるなど、残された時間で力を尽くしたい」と話した。

このエントリーをはてなブックマークに追加