国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡って国が確定判決に基づく潮受け堤防排水門の開門を強制しないよう求めた請求異議訴訟で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は7日までに、上告審判決を9月13日に言い渡すことを決めた。上告審では二審の結論を変更する際に必要な手続きとなる弁論を開いていて、開門を命じる確定判決を事実上無効化した福岡高裁判決が見直される可能性がある。

 一連の訴訟で、有明海沿岸の漁業者が勝訴原告の開門命令の確定判決と、干拓地の営農者らが求めている開門差し止めの確定判決が並立している。最高裁は6月、漁業者側が上告していた別の開門関連の訴訟2件をいずれも退けた。上告審で弁論を開いても判決では二審判決を維持して上告を棄却するケースもあり、開門問題で「非開門」の司法判断が決定的になることも想定される。

 二審判決は漁業権の期限の満了による消滅を理由に国の請求を認めた。上告審は7月26日の弁論で漁業者らが意見陳述して結審し、判決期日は決めていなかった。漁業者側弁護団によると、結審後に最高裁から和解に関する打診などはなかったという。堀良一弁護団事務局長は「判決は予断を許さないが、最高裁が問題のある高裁判決に対して正しい判断をしてくれるのを期待している」と述べた。

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