乳幼児の約1割がアトピー性皮膚炎を発症しています。アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能(外界の刺激や乾燥などから体の内部を保護する)が低下し、かゆみのある湿疹が慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。症状のなかでも皮疹は広範囲に現れやすいことで外見に影響します。また、かゆみは睡眠不足を引き起こし、日常生活や社会生活の質を大きく損ないます。ご両親、特に母親のからだや心の負担も大きく、長期化すれば不安や抑うつ状態に陥る可能性があり、発症予防が必要です。

 佐賀県では、15年前に医療、福祉などさまざまな業種からなる「ふ~やクラブ(村上美由紀代表)」による、ぜんそくの子どもを対象にしたスポーツ吹き矢を通して呼吸機能改善トレーニングを始め、小児アレルギー講演会へと広がりをみせました。2015年からは,NPO法人ポコアボッコ主催による大規模な講演会開催へと発展し、4年目になります。市民の「こんなものあったらいいな」という願いから生まれた活動も15年たちました。

 今年は一般の方だけでなく、新生児や乳幼児に関わる助産師、保健師、薬剤師、保育士などの専門職も講座に参加して、生まれたときからのアレルギー予防を目指します。第4回「専門医に聞こう!小児アレルギーってなぁに?」(主催NPO法人ポコアボッコ)は9月8日(日)に佐賀市のメートプラザ佐賀で開催されます。一般向け講座の内容は、小児アレルギー専門医による小児気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーです。専門職向け講座の内容は、アレルギーマーチ(いろいろなアレルギー疾患に順番にかかっていく様子)の仕組みと対策、アレルギー予防の観点からスキンケアの重要性や最新の知見などを説明されます。

 市民・専門職向け講座を同時に行うことで、アトピー性皮膚炎などのアレルギー予防の必要性と対処法を広めることができ、患者さんやご家族の悩みを少しでも軽くできればと思います。(佐賀大学教育研究院医学域医学系=母性看護・助産学領域=教授 佐藤珠美)

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