作品づくりの参考に、唐津くんちの説明板をスマホで記録する高校生=唐津市西城内の曳山展示場

曳山展示場でスマホを使って調べ物をしてメモを取る高校生の手元

 物心ついたときからインターネットに親しんできた「デジタルネーティブ」。「さが総文」に参加している高校生たちは、まさにその世代で、スマートフォンやデジタル機器をフルに使って創作に取り組む姿も見られる。

 文芸部門でも創作手法は様変わりしている。俳句の季語を調べるために必須だった「歳時記」のページをめくる生徒は少なく、もっぱら電子辞書を取り出し、さっと検索する。

 唐津西高文芸部3年の片峯宗太さんは「出先で句を思いついた時、『これって季語だったかな』『今の季節、季語は何だっけ』とスマホで検索する」と作品づくりに欠かせないことを強調。同校3年の隈本淳子さんは散文の創作時、タブレットPCを立ち上げてワードで文章をつづる。

 新聞部が総文祭で毎年発行する「交流新聞」の制作風景も変わった。学校の枠を超えて生徒たちがチームをつくり、取材に出かけて紙面を制作する。その手法自体は変わらないものの、以前は同じ宿泊所に集まって夜遅くまで顔を寄せ合って編集会議をしていたのが、今はインターネットのSNS上でグループをつくってのやりとりに変わった。

 一方、デジタル時代ならではのルール改正も必要になってきた。

 将棋部門は今回、独自に“佐賀ルール”を設定した。対局中にスマートフォンや携帯電話に触れたと認められれば、その理由に関わらず失格とする厳しい規則を盛り込んだ。

 ルールを発案した将棋部門の代表委員を務める伊万里高の松尾隆一教諭(51)は「プロの世界ではスマホの持ち込み自体が禁じられ、金属探知機で検査もするという。高校生の大会であっても厳しすぎるとは思わない」と話す。

 団体戦で主将を務める弘学館高3年の中嶋優貴さんも「同じ文化部でも感性が物を言う芸術分野と違って、将棋は技術の発展に影響を受けやすい。ルールは当然」と受け止める。「生身の人と盤面で駆け引きするのが将棋のだいご味。さが総文も全力で楽しめる大会にして、悔いが残らない将棋をしたい」と意気込む。

このエントリーをはてなブックマークに追加