新元素「ニホニウム」発見までの苦闘を語る森田浩介九州大教授=佐賀市の市村記念体育館

 最終日を迎えた自然科学部門は、新元素「ニホニウム」を発見した森田浩介九州大教授の記念講演や、レクリエーションによる生徒交流会、表彰式が佐賀市の市村記念体育館で行われた。

 森田教授は「新元素の探索」と題し、自身が率いる研究グループが原子番号113番の新元素を発見するまでの約30年にわたる実験の苦闘などを語った。

 森田教授は新元素の合成に当たり、原子番号30番の亜鉛を、同83番の元素ビスマスにぶつけて核融合させる方法で取り組んだ実験について「400兆回行い、合成できたのはたった三つで、確率は約100兆分の1。実験を始めてから間もなく二つを合成できたが、7年間ぐらい何も成果が出なかった時期もあった」と紹介した。

 その上で「成果を得られにくい実験に必要なのは、高効率で高分解能(識別能力)の仕掛けと体力、何年やってもあきらめない“楽天力”。愚直に続けることが大事」と語った。

 さらに「皆さんはこれからの日本の星。自然科学と謙虚に向き合って、自然科学を好きであり続けて。できれば研究者の道を志して」と高校生へエールを送った。

 神埼3年の執行祐介さんは「大きなことを成し遂げるため、人並み外れた努力と忍耐力の大切さを学べた」と感銘を受けた様子だった。

 

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