決勝・佐賀北-鳥栖 5年ぶりの優勝を果たし、歓喜の輪をつくる佐賀北ナイン=みどりの森県営球場

 夏の甲子園を懸けた第101回全国高校野球選手権佐賀大会(7月6~25日)はノーシードから勝ち上がった佐賀北が5年ぶり5度目の優勝を飾り、幕を閉じた。シード校が次々に敗れて大混戦となった14日間の熱戦を振り返る。

 佐賀北は2回戦から決勝まで全5試合を戦い、打線が尻上がりに調子を上げた。準決勝、決勝を含めた3試合で2桁安打を記録する一方、勝負どころではスクイズなど小技を絡めた攻撃が光った。主戦の左腕川﨑大輝は全試合に登板し、準々決勝・伊万里農林戦を除いて完投。打たせて取る投球を貫き、36回を投げて防御率1・00と安定感があった。

 準優勝した鳥栖は寺澤神の安定した投球と打線の粘り強さが際立った。3回戦・佐賀農戦は1点を追う九回2死三塁から逆転勝ちし、準決勝・東明館戦は延長十回の接戦を制した。

 東明館と神埼清明は初の準決勝進出を果たした。東明館は川口剛輝を中心に3投手の継投で勝ち上がり、神埼清明はエース徳吉祐人の力投と4試合で2桁安打を記録した攻撃力が光った。

 今大会は当初から実力拮抗(きっこう)の混戦が予想されていた。シード校5校のうち、第3シード鹿島が初戦敗退、第1シード佐賀商と第2シード佐賀学園が3回戦で姿を消すなど波乱があった。また、3回戦・神埼清明-佐賀学園戦は夏の佐賀大会史上初めて延長十三回タイブレークに突入。計4試合が延長までもつれ込み、終盤の逆転劇が多かったのも混戦を象徴した。

 4強に三神地区から3校が勝ち上がったのは、1県1代表となった1978(昭和53)年以降初めて。佐賀地区が中心だった勢力図に変化の兆しが表われ、他地区の巻き返しも含めて今後のさらなる激戦模様を予感させた。

 今夏の甲子園大会では準々決勝の翌日と準決勝の翌日に休養日が充てられることを受け、佐賀大会も同じスケジュールで行われた。加えて、佐賀大会では猛暑対策として、決勝の開始時間を従来の午後1時から午前10時に変更。選手の体調を守る観点から県高野連が下した英断は、運営面の工夫として大いに評価できる。

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