「最高裁の意図が分からない」。国営諫早湾干拓事業の開門を巡る請求異議訴訟の上告審弁論が開かれた26日、漁業者と国の両者に戸惑いが広がった。菅野博之裁判長が判決期日を指定しないという、両者にとって“想定外”の展開。和解案を巡る両者の考えの違いも改めて浮き彫りになり、決着の難しさを示した。

 馬奈木昭雄弁護団長は、推測の域を出ない「占いの話」と断った上で、「最高裁から我々に正面からではなくて何らかの打診があるのではないか」と言及。最高裁が今後、国の和解案に応じるよう漁業者側に促す可能性を警戒した。

 弁護団は和解そのものを「拒否するわけではない」としつつ、国が求める非開門を前提とした基金による和解案には「応じない」と断言。「我々は有明海が再生するまで断固として戦う」と述べ、開門を求め続けることを改めて表明した。

 一方、結審後の会見で農林水産省農地資源課の北林英一郎課長は、判決期日が示されなかったことについて「どういうことかちょっと分からない」と戸惑いを隠さなかった。

 漁業者側から提示された開門を含む和解案には応じない考えを示し、北林課長は「あくまでも開門によらない、基金による解決を目指す」と、従来の方針の堅持を明言。漁業者側とのスタンスの違いが鮮明になった。

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