サッシが取り払われ解体が始まった脊振支所5号会議室(徳川権七旧宅)=神埼市脊振町広滝

 神埼市は、「造林の父」と呼ばれた旧脊振村長の徳川権七(1855~1924年)の旧宅に当たる脊振支所5号会議室の解体を始めた。この建物を含む脊振庁舎(脊振町広滝)を建て替え、公民館や診療所、図書館を集約した複合施設を建設する。旧宅の保存を求める声もあったが、市は新施設が期限付きの合併特例債や過疎債を財源にしているとして、2020年度の完成を目指して建設を進める。

 市によると、資材の納入が遅れており、建て替えのスケジュールを見直して会議室の解体を先行させた。解体した跡地は、大型重機の設置で手狭になる駐車場の代わりに使うという。

 保存を求めて署名活動をしてきた「徳川権七翁の旧家を保存する会」(大島三治会長)は「議会で再度、旧宅を残すか否かの議論を」と主張していた。権七は林業で財政を立て直し、中学や高校をつくるなど教育を充実させた功績もある。

 市は16年から約2年間、検討委員会を18回開き、建設スケジュールの変更については議会や全区長、近隣住民に今年7月半ばまでに通知したと説明している。市は「手続きを踏むことで民意を反映したと考え、解体工事も計画通り進める」としている。

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