準決勝・佐賀北-神埼清明 4回表佐賀北1死一、三塁、神埼清明の主戦徳吉祐人(左)のもとに集まる大塚浩翔捕手ら=みどりの森県営球場

  五回表の守備。前の回から中堅に回っていた神埼清明のエース・徳吉祐人のもとに打球が転がってきた。懸命のバックホームも及ばず、佐賀北に10点目の生還を許して五回コールド負け。「相手チームの校歌を聞いて、終わったんだなと思った」

 普段は捕手とのキャッチボールを楽しむかのようにテンポ良く投げ込むが、この日は制球が定まらずボールが先行した。「最初からエンジン全開だったが、思ったように球が行かなかった」。三回、3四死球で背負った走者を相手4番の一打ですべてかえされた。その後も悪い流れを断ち切れず、マウンドを譲った。

 今夏からエースナンバーを背負った。「気持ちが強く、一生懸命練習する子」と竹内文人監督。140キロ前後の速球と縦に変化するスライダーを武器に、今大会で旋風を巻き起こす原動力となった。

 ただ193球を投げ抜いた3回戦の佐賀学園戦で、右足のマメがつぶれて出血したことが思った以上に投球に影響した。「ここまできちっとやってくれた。徳吉は責められない」。指揮官はかばった。

 決勝進出はならなかったが、初の夏4強。「後輩たちには自分たちが達成できなかった県ナンバーワンを目指してほしい」と徳吉。悔し涙はきっと、伝統を築く糧になる。

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