1979年に制作した第1回磁場展のポスター

服部大次郎さん「自然と人間2019」(7メートル×4メートル52センチ)

武藤三男さん「律」(高さ約180センチ)

アートグループ「磁場」のメンバー=県立美術館4号展示室

 アートグループ「磁場」の40周年記念展は、アートを求める純粋な思いが白い壁面で縦横無尽にほとばしる。創立メンバーの中尾和紀さん(67)=佐賀市=は「40年前は『小天狗(こてんぐ)の集まり』と言われた。今は大御所と呼ばれるが、集まれば今でも小天狗」と笑う。

 

 彫刻家の武藤三男さん(72)=佐賀市=は、彫刻4点とレリーフ2点を出展。武藤さんが「永遠の中にある一瞬を閉じ込めた」と語る裸婦像「律」は、凜(りん)としたまなざしで前を見据える女性の中に知的なエネルギーが満ちている。

 川本達也さん(78)=同=は、絵画の平面世界を飛び出し立体に挑戦した。静電気の働きで回転する箱に過去の代表作をあしらい、周囲の鏡面が反射し合う作品「儚(はかな)いものたち」で小さな宇宙を作る。

 40年を振り返り、メンバーは「あっという間だった」と声を合わせる。山田直行さん(70)=神埼市=は「『磁場の連中は生意気』と言われていたが、今ではベテランと言われるようになった。それでも内に込めた闘争心や熱量は変わらない」と胸を張る。服部大次郎さん(72)=佐賀市=も「ここは自分が負けていないか怠けていないか、熱い仲間と肩を並べて自分に問う場所」と語る。

 磁場は1979年、服部さんら具象の若手作家6人が会派にとらわれないグループとして結成し、現在9人が所属。初回の展覧会のポスターや過去の集合写真などを並べ、40年の軌跡を振り返る。塚本猪一郎さん、西村雅光さん、宮崎大治郎さん、山崎正之さんのほか、若林夏生さんの遺作も展示する。

 ▼県立美術館4号展示室で21日まで。

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加