神旗が付いた竹を受け取る神旗人=みやき町の綾部八幡神社

 日本最古の気象台といわれる「旗上げ神事」が15日、みやき町の綾部八幡神社で行われた。氏子や地域住民らが見守る中、締め込み姿の男衆が境内の大イチョウに登り、天候を占う「神旗」を設置した。神旗は9月24日の「旗下ろし神事」まで約70日間、掲げられ、毎朝夕に宮司が観測する。

 今年で814年目を迎える同神社の伝統行事。境内にある樹齢700年のイチョウの上に、神旗を結んだ長さ18メートルの竹を設置。神旗は高さ約30メートルで翻っており、同神社の吉戒雅臣宮司(79)が毎日朝と夕方の2回、旗のなびき具合や巻き付き方などを観測する。過去の記録や気象データと照らし合わせながら、天候や農作物の出来を占う。

 旗上げは、氏子の中から選ばれた「神旗人(かみはたびと)」という男衆が担当し、今年は笹渕玄太郎さん(31)、木下敬文さん(37)、城野健一さん(31)が選ばれた。3人は近くの小川で身を清めた後、命綱などを着けずにイチョウに取り付き、一気に樹上に登った。定位置に就くと、氏子たちが協力して竹を押し上げ、受け取った神旗人が縄でイチョウに結び付けた。

 大役を終えた神旗人棟梁(とうりょう)の笹渕さんは「イチョウの木が元気になって枝が茂り、ルート変更を迫られたが、無事に旗が揚がってほっとした」と充実の表情。吉戒宮司は「近年は天候不順の観測が続いた。今年はいい年になれば」と期待した。

このエントリーをはてなブックマークに追加