「何のできるとやろうね」。そんな何げない会話から高校生の市場調査は始まった。学校そばの農地が埋め立てられていく。やがて大型店が進出。買い物する店も少なく、活気が失われつつあった町にとっては朗報だが、気になったのは地元小売店への影響だった◆先日あった高校生の商業研究発表県大会。杵島商高による発表は驚きの内容だった。6月にオープンした24時間営業の大型店。その影響を検証しようと大型店と隣接するコンビニ双方の車の来場台数について10日間に及ぶ膨大なデータを収集、分析したのである◆1時間ごとに台数をチェックする根気のいる作業。同時に地元商店へのインタビューも実施。今や多くの町にとって大型店との共存と地域の活性化は普遍的なテーマ。そこにスポットを当てたのだった◆一方、最優秀賞に輝いた鳥栖商高は、佐賀藩で海外貿易の主力となった特産品「櫨蝋はぜろう」に着目。櫨蝋は和ろうそくの原料で趣のある炎や香りが特徴。これを現代に生かしたアロマキャンドルの試作につなげた。過去に全国大会で優勝した経験もある同校。今回、県大会10連覇を成し遂げた◆商品の強みと弱みを分析するマーケティングの導入や、動画を活用したプレゼンテーションなどそれぞれの工夫が光った研究発表。実践的な学びを通して社会に羽ばたいてほしい。(丸)

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