「高取伊好宛書簡」の一部で、梧竹の絶筆といわれる最後の手紙

「相知小学」の板額

梧竹の大作を鑑賞する来館者=唐津市近代図書館

草書による軸(双幅)「海外飛香」

板額「相知小学」を鑑賞する来館者=唐津市近代図書館

楷書による「鎮國之山」拓本

草書による軸(双幅)「海外飛香」

 佐賀県小城市出身の書家、中林梧竹(1818~1913年)の特別展「受け継がれる書の心」が13日、唐津市近代図書館美術ホールで始まった。小城市の梧竹記念館が所蔵する代表作群をはじめ、唐津にちなんだ作品や遺品など49点を展示。造形美豊かな“書聖”の名作が来場者を楽しませている。来月4日まで(7月15、22日休館)。

 梧竹は生涯を通し多彩な書体や技法を駆使。特に紙面を貫くような長い縦線は「遠勢」と呼ばれる表現で、梧竹が常に追い求めた。 「相知小学」の板額(同小所蔵)は1875(明治8)年に揮き毫ごう。同年建てられた相知小学校の初代校長が梧竹の実弟であった縁で書かれた。「肥前の炭鉱王」と呼ばれた高取伊好(1850~1927年)に宛てた「高取伊好宛書簡」。巻末には絶筆といわれる梧竹最後の手紙もあり、この文中にも「遠勢」表現が見て取れる。

 同展は27日から県内で始まる全国高校総合文化祭で、唐津市が書道部門の会場となったことから、全国の高校生に梧竹作品を見てもらおうと企画。入場料一般200円、高校以下無料。

 同館の黒田裕一副課長は「梧竹さんは一生をかけて書や文字を探求し、文字の凄さを伝道した。型にとらわれない自由闊達な作風を楽しんで」と話す。

このエントリーをはてなブックマークに追加