筑後川に設置されている筑後大堰。大堰の水を活用することで、江川、寺内ダムを温存する=三養基郡みやき町

 佐賀県は12日、渇水対策本部設置に向けた準備会を開き、各部局長らがダムの貯水率や上水道、農作物への影響などの情報を共有した。6月26日の梅雨入り以降は計200ミリほどの雨が降ったものの、嘉瀬川ダム(佐賀市富士町)の貯水率は改善されておらず、県は「雨が少ない状況が続けば、8月上旬にも貯水率がゼロになる可能性がある」と危機感を強めている。

 会議ではダムの12日午前9時現在の貯水率が13・6%で、例年の60~70%と比べて極めて低い水準で推移している点が示され「枯渇も考えられる危機的状況」とした。枯渇すれば、川の流量を保つことが難しくなり、家庭への給水にも影響が出る恐れがあるという。

 県内では水不足で田植えができない水田が9日現在で54・8ヘクタールに上ることも報告された。田植えを終えたところでは、稲の生育のために農業用水が引き続き必要で、8月中旬に需要のピークを迎えるという。

 九州地方整備局や佐賀、福岡など4県で構成する筑後川水系渇水調整連絡会は12日、佐賀県の要望に応え、福岡県朝倉市にある江川ダムと寺内ダム、久留米市と三養基郡みやき町にまたがる筑後大おお堰ぜきがためている水を一体的に使用し、佐賀東部水道企業団が取水することに合意した。こうした合意は8年ぶりという。

 これまでは江川、寺内の両ダムの水を先に用いていたが、貯水率が11日午前0時現在で13・1%に下がったため、筑後川大堰の水を同時に使えるようにした。大堰は流域面積が2300平方キロで、両ダム(30~50平方キロ)に比べて広く、貯水率の回復が早い特性もあり、ダムの水を温存できるという。

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