お盆といえば、8月がほとんどだ。ところが、有田町や嬉野市の一部などは「7月盆」である。あす13日は盆入りだが、なぜ7月なのか。これには改暦がかかわっているようだ◆明治5(1872)年、政府はそれまでの太陰暦(旧暦)から太陽暦(新暦)を採用。明治5年12月3日を明治6年1月1日とした。この新暦を取り入れたのが「7月盆」。だが、従来の季節感がしっくりいくのか、旧暦の7月にあたる「8月盆」が今も多い◆かつて駒沢大学が有田町民への聞き取り調査を実施。これをまとめた『有田の民俗』には、7月盆の理由の一つに「8月に陶器の卸に行けるように」という話が掲載されている。有田町歴史民俗資料館に聞くと、地元では「東京が7月盆で、7月に行っても商売できないので、これに合わせた」という話も。やはり焼き物の商取引が関係しているようだ。嬉野もお茶摘みの時期や商売がかかわっているかもしれない◆「有田は人事や取引はすべて新暦で行っていて、一昨日は7月15日であったから各家庭では精霊祭を催した」。明治36(1903)年7月17日付の佐賀新聞にある。これを読むと、かなり以前から7月盆だったことが分かる◆一足早いお盆だが、8月には親戚縁者の盆行事があり、そちらにも出向く。7月盆の地域はお盆が年に2度やってくる。(丸)

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