産後けんしょう炎予防の手首サポーター

サポーターを実際に着けて、赤ちゃんをだっこする母親ら。中央が佐藤珠美佐賀大教授、右隣がイイダ靴下の佐竹裕介営業課長=佐賀市

 産後1カ月ごろの母親に急増する「産後けんしょう炎」を予防する手首サポーターが完成した。産後けんしょう炎を研究する佐賀大医学部看護科の佐藤珠美教授が、衣料品の製造・販売を手掛け、杵島郡江北町に工場を構えるイイダ靴下に協力を依頼し、10回の試作を重ねて4年がかりで作った。

 出産後は慣れない育児で体調不良になりがち。佐藤教授によると、初産の女性には「手首のけんしょう炎」が約半数に見られるという。慢性化し子どもを抱けなくなったり、落下事故を起こしたりする人もいる。「予防や痛みの軽減に役立つものを」。佐藤教授は2015年、サポーターの開発をイイダ靴下に相談した。

 形状と圧迫の強さなどをポイントに、試作を重ねた。手の動きを阻害せず、固定力は高める工夫を研究。県内の整形外科医からの助言も得た。縫い目が直接皮膚に当たらないよう、編み方の異なる布を7パターン組み合わせた。

 サンプル完成後は、筋電計を使った試験など外部機関でも試験を実施、さらに授乳中の母親らがモニターして完成にこぎつけた。

 産後3~4カ月くらいの時期に左手首に痛みを感じたという吉村薫さん(37)=佐賀市=は「痛みがどんどんひどくなり、夜から朝にかけ、しびれも感じた。サポーターを使うと無理な動きをしなくなるからか、痛みが和らいだ」と話す。

 イイダ靴下の佐竹裕介営業課長(43)は「研究者の思いと私たちの技術を組み合わせて、製品化にたどり着いた。“佐賀発”の製品の良さを実感してもらい、多くの人の役に立ってほしい」と語る。

 「手首ガードサポーター」はM、Lサイズがあり、定価1780円。商品の魅力などを多くの人に知ってもらおうと、同社はインターネットで資金調達するクラウドファンディングにも初めて参加している。期限は7月22日で、「CRAFUN.JP」で検索できる。

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