海岸防風林(図)について情報交換する台湾・花蓮の楊瑞芬・林務局長(右)と筆者=2018年1月

 虹の松原には年間20件程度、視察の受け入れや講師派遣、論文の題材にしたいという申し込みがあります。当初は私たちが各地の松林に視察に行っていましたが、最近では受け入れる立場になっています。

 これまでで一番思い出深いのは2年前、台湾からボランティアの取り組みについて話をしてほしいという依頼が来た時です。驚きました。

 台湾も悩みは一緒で、海岸防風林を地域の人と一緒になって本来の美しい姿に戻そうと取り組んでいます。そして、虹の松原と台湾・花蓮の防風林の形はとても似ているから、姉妹都市ならぬ姉妹防風林になりたいと、これまた嬉しい提案もいただきました。

 現地に到着すると、日本でいう林野庁の職員に事例を話してほしいとのこと。日本語しか話せない私が1人で来てしまい、私でよかったのか、本来は行政機関の専門家がよかったのではないかと、あたふたしたことを鮮明に覚えています。

 今月末も台湾から視察にみえます。実際に虹の松原を見てどんな感想を持たれるのか、楽しみです。

 視察目的で次に多いのが、「松くい虫の被害を抑える秘訣は何ですか」「行政・地域が一体となる秘訣は何ですか」といった相談です。

 虹の松原の事例を話すことはできますが、その土地に見合った保全の方法があるので、一概に虹の松原の方法がいいか、言えません。地域のみんなで地域の宝をどうしたらいいか考えることが一番大事だと思います。

 虹の懸け橋のように、虹の松原はいろいろな縁をつないでくれます。次はどんな出会いがあるか、心待ちにしています。(NPO法人「唐津環境防災推進機構KANNE(かんね)」事務局長・藤田和歌子)

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